自転車を始めてからいつか1度の走行距離で300km走ってみたいと思っていました。今回TeamAtSkyのメンバーに声掛けしてAtSky300というイベントで計画し実行に移しました。さあ、どんな自転車旅になったのでしょうか?
自転車で300kmを走り切るのに時速20kmで走り続けたら15時間で完走できます。
途中の休憩を3回入れても18時間。無理しなければ1日でやりきれると判断しました。
最近のペースだとゆっくりでも25kmの速度で走り続けることはなんら問題ないです。時速25kmなら12時間で完走です。朝6時に出発したら夕方6時に帰ってこれます。
ということで、今回計画したルートは、兵庫県豊岡市の出石町にあるLAWSON寺坂店を朝4時集合出発し、滋賀県マキノ町のメタセコイヤを見て帰ってくる走行距離294.6kmのコースを設定しました。
集合場所まで自走で行くので+30kmで余裕で300kmオーバーのライドになります。
以下にRide with GPSで作成したコース図を載せておきます。
獲得標高が5,481mとなっていますが、実際は2,300mほどでした。どうやら倍くらい表示されるようです。なぜでしょうね?
兵庫県→京都府→福井県→滋賀県というルートになります。片道がだいたい150kmくらいですね!
普通のライドなら片道の距離で、今日もよく走りました!って距離ですが、これで半分。折返しになります。
計画してて「これは本当に完走できるのか?」と不安になりましたが、チームメンバーで前を交代で引きあいながら助け合っていけばなんとかなるだろうと考えてました。
今回全行程を走るのは3人。
チームの会長も参加してくれて途中まで車でサポート、若狭のおおい町から自転車でメタセコイヤまでの往復を一緒に自転車で走ってくれました。
今思えば、このサポートカーがあったことが心の支えの大部分を締めていたと思います。もし何かあったらサポートしてもらえるという安心感があったからこその完走かなと。
スタート地点に集合
スタート地点は兵庫県豊岡市出石町のLAWSON寺坂店に朝4時。
僕の家から集合地点までは片道15kmありますのでだいたい30分かかります。なので家を出たのは朝3時20分。
夏の朝とはいえ辺りは真っ暗です。サングラスは外し、ライトを一番明るくして走りました!
この日は2021年7月18日(日)で梅雨が明けてすぐの日曜日でした。天気予報でも酷暑と出ていたので暑さ対策が必須です。
でも、早朝3時20分はさすがに涼しく感じました。LEDライトには虫は集まらないと聞いていましたが、明るさに誘われて時々虫が飛んできて顔や体に当たります。
ただ、カナブンはあきません。胸に当たったのですが、もはや弾丸です。とんでもなく痛い。
1日が長いので朝から飛ばして走っても仕方がないのですが、集合時間までには到着しないといけないのでゆっくり走るわけにもいきません。
真っ暗な道をヘッドライトを頼りに走っていると、後ろから会長が車で追い越していった。
4時前に集合場所のLAWSONに着くと、お見送りにサイボーグ廣瀬さんとヘラクレス田原さんが来てくれました。
二人共途中まで一緒に来てくれるということで、登尾トンネル手前まで先頭二人ローテで引いてくれるという頼もしい申し出が有りました。
ただ、これから300km走るのでお手柔らかにお願いしたいな〜と思ってたら結構良い勢いで走ってました。
それでも、十分足を温存できたし、緩斜面の上りで向かい風だったので大変助かりました。
後ろから二人を見たら、まぁ凄い脚!後ろで走っているときの安心感は抜群でした。
登尾トンネル手前の待避所でサイボーグ廣瀬さんとヘラクレス田原さんとはお別れ。
ここからはさらに頑張ります!
時刻AM4:44、まだ朝焼けでほんのり明るく車も少ない。
ヘラクレス田原氏の初代AtSkyジャージが懐かしい!
登尾トンネル〜福知山〜舞鶴へ
重機関車の二人と別れて登尾トンネルを通過する。
そのまま、国道426号を南下。
下り坂が気持ちよい。本来なら違うルートを通る予定だったけど、坂がキツイのでトンネルを抜けて朝で交通量が少ない9号線を走り由良川へ抜けようという事になりました。
下りも3人でローテーション!ズンズン進みます!
国道9号線に出ると、予想通り交通量は少なく車に迷惑をかけることは有りませんでした。
福知山から大江に抜け、そこから由良川の右岸道路を走っていきます。
アップダウンは有るものの、交通量が少なく路肩も広いので非常に走りやすい。
いつもチームメンバーで走っている所なので、感覚が分かってスピードも安定しています。
サポートカーを運転してくれている会長が「ずっと35km/hオーバーで走ってるし、本当凄いよなぁ〜」って言ってくれた。
当の本人たちはサイクルコンピューターをナビモードにしてたので速度はそれほど気にしてなかった。
1〜2分でずっとローターションを回してたので気持ちよく距離を稼ぐことができました。
珍客登場!
由良川沿いを走っていると、前方右側の山の斜面が「ガサガサーーーーッ!」と大きな音が。
はて?何かな?
と思って見てたら子熊が出てきて、斜め前方を走っていきます!
黒いキレイなツヤツヤした毛並みでした。
そしてしばらくすると、また山を登って帰っていきました。
もしや近くに母熊がいたんじゃ?と思いましたが、そんな様子は有りませんでした。
すぐ近くでは、地元の人が涼しい内にと草取りをしてました。
そんな場所に熊がでるとは!
草取りしてる地元の人に「そこで熊出てましたよ!」と教えてあげると急いで家の中に入られました。
他にもウォーキングしてる人や、畑仕事している人は多くいるので、ちょっと心配になりました。
熊を目撃したのは今回はじめてだったので、ちょっと興奮しましたね!
もし熊に出くわしたら、熊を刺激しないようにしましょう!
最初のポイントは赤レンガ倉庫
メタセコイヤ並木だけで終わらせるのはもったいないので、舞鶴の赤レンガ倉庫に寄ってみました。
舞鶴の赤レンガ倉庫は市役所の横にあります。
明治時代に軍需倉庫として建造されたようです。詳しくはこちらの舞鶴赤レンガパークのホームページを御覧くださいね!
会長との合流地点は若狭和田駅交差点
ここで会長とはお別れして、合流地点へ向かいます。
じつは、赤レンガパークから会長と合流する若狭和田駅までは20kmほどしかなく、40分ほどで到着してしまうのです。
会長は近くの道の駅に車を止めて自転車を準備したり着替えたりするので、もしかしたら間に合わないかも!なんて言ってました。
車で大体30分くらいで到着の距離ですが、自転車でも1時間かかりません。
赤レンガ倉庫でサイクルコンピューターを確認してみると、ここまでの平均速度が33.5km/hでした。
結構なスピードで走り続けています。
ですが、普段から35〜40km/hくらいの速度で巡航しているのでそれほど速いとは思っていなかったんですね。
舞鶴から高浜町までは国道27号線を走ったのですが、この道は走らないほうが無難でした。
交通量が多く道も悪く信号も多いので結構危険です。
それよりも南にある国道28号線を走ったほうが安全に走行できます。
次行くときは28号線を通るルートで行くといいですね。
もう一度行くかどうかは定かでは有りませんが。
高浜町からの道路は若狭西街道で決まり!
高浜町の日置から小浜までは「若狭西街道」という基幹農道が走っています。
この道路は信号は少ないし、交通量も少なく非常に走りやすい道路になっています。
国道は多くの車が走りますし信号も多いです。
こちらの若狭西街道はバイクツーリングの方がよく使う道路のようでバイクや自転車は非常に走りやすくなっています。
アップダウンとトンネルが多いのが問題ですが、安全に走れるので高浜町〜小浜まではこの道路一択になります。
会長と合流してメタセコイヤに向かう
若狭和田駅近くの交差点に行くとすでに会長が待っててくれました。
会長に聞くと、僕たちは思ったより早く到着したみたいです。
ここからは、4人でメタセコイヤ並木に向かいます。
ここからは、3人でローテーションして会長をエスコート!
一路、次の休憩場所ファミリーマート小浜東市場店を目指します。
そこまではアップダウンの繰り返し!徐々に太陽も上り暑くなってきます。
でも、トンネルの中が涼しくて天国のようでした。
休憩ではいよいよカチワリ氷を買って、ボトルに詰め込みます。
4人で水2リットルとかち割り氷1袋でちょうどボトルがうるおいます。
合わせて300円でお釣りが来ます。
なるべく体を冷やすために、肩口や腕、首筋や腿を余った水をかけて気化熱で冷やします。
熱中症対策は必須ですね!
メタセコイヤ並木まで残り36km!
ファミリーマート小浜東市場店からメタセコイヤ並木までは36kmです。
だいたい1時間30分くらいで到着します。
ただ、ここからのルートは強烈な向かい風!なぜか道行く人が「頑張れ!」と応援してくらたり。
軽自動車で追い抜く若者が窓から顔を出して「頑張れ〜〜!」と応援してくれました。
なんだか小浜の人って良い人が多いなって印象です!
そして、忘れてはいけないのが、国道303号線の若狭鯖街道(わかささば街道)
途中に道の駅「若狭熊川宿」というのが有るんですが、ここから福井県と滋賀県の県境を超えてしばらく行く所までの寒風峠というのがあって、福井県側からの上りがとにかく長いんです。
ずっと上りが続くので、「これはいったいいつまで続くんだ?」ってつい心の声が口から出てくるくらい長いんですね。
軽いギアでクルクル回さないと体力が消耗してしまいます。
途中滋賀県に入った辺りで終わりかな?と思ったらまだ先まで坂道が続くんです。
通常、峠の頂上で県境ってのが多いのですが、ここはなぜか県境の先が峠の頂上。
県境間違えてるんじゃないか?ってついやさぐれてしまいます。
そして、なんとか峠を越えて滋賀県側を下ります。
この下りが天国に思えるくらい。
ただ、ここからもう一つの地獄が待っていました。
少し疲れ始めた僕たちの前にはだかるのが、我らがチームエースのイナヅマン。
なぜか急に元気になって下り終わりからずっと引き始めました。
なんだ?ここに来て元気になってる!
イナヅマンは僕と同じで「家からの自走組」
ここまでの走行距離は150kmをすでに超えています。
僕とマイヨジョーヌ田中さんは既にお尻が痛くなっててずっと「ケツが痛い」と嘆いているのにグングン前を引くのです。
ケツの痛みが増していく。
遠慮を知らない男、イナヅマン。
と、その時、会長が「あれ?あれがメタセコイヤじゃないの?」って叫びました?
僕は前を見てもメタセコイヤがわかりません。
ただ緑が広がっているだけ。
気がついたのはメタセコイヤ並木の入り口に差し掛かった瞬間でした!
滋賀県マキノ町メタセコイヤ並木に到着
ついにメタセコイヤ並木に到着!あまりの美しさにみんな絶叫!
これは来た甲斐があった!
だが、ここであまりのんびりもしていられません。
のんびりすればするほど、帰りが遅くなってしまうのです。
滞在時間は30分が限界。
マキノ町のご当地ジェラートを堪能
ダブルジェラートでゴマとブルーベリーをチョイスしました。
ゴマきなこの風味とブルーベリー!
どちらも美味しかった!マイヨジョーヌ田中さんとイナヅマンはゴマではなくほうじ茶ジェラートにしてましたが僕はゴマで良かったです。
そそくさとジェラートを平らげメタセコイヤを後にします。
帰りは地獄の灼熱ライド
帰りは来た道を逆走で帰るので面白みに欠けますが、来たからには帰るしか有りません。
ただこの日は天気予報でも酷暑と出てたので、とんでもなく暑いのです。
お腹も空き始めてきたので、昼食を取ることに。
メタセコイヤ周辺ではなく、小浜まで帰って食べることにしました。
寒風峠を越えて帰りますが、滋賀県側はそれほどきつくはありません。
距離も短くて拍子抜けするほど。
下りは50kmオーバーで走りますが、路面が悪いので腕と脚を使ってショックを吸収しながら走ります。
途中、振り返ると会長が居なくなっててヒヤッとしましたが、どうやらコンタクトが外れて止まってたみたいです。
「止まります!」って声かけてくれたんですが、路面が悪く振動があったので聞こえませんでした。
少し待つと無事合流できてホッとしました。
グループライドはなるべく後方も気にしながら全員いるか気をつけないといけませんね!
自分だけで走っているのではない、みんながみんな脚が合っているわけではないので、独りよがりにならないように気をつけましょう。
で、小浜までの行きの向かい風区間が、今度は追い風区間に変わってて、ここからDHバーを搭載したマイヨジョーヌ田中のオーラが変わりました。
後半になって勢いを増し始めたのです。
鬼の一本引きの始まりです。
一度千切れたら終わりの巡航速度50kmオーバーの平坦区間。
追い風区間はみんな平等に苦しいのです!
後ろで楽ができるなんてことはありません。
もう食らいつくしか無い。
頼む!信号赤になってくれ!って本当に心から何度も思いました。
なんで200km近く走って50kmオーバーで走らなあかんのか?とずっと思ってたけど一向に速度が落ちる気配がありません。
後ろを振り返ると会長もものすごい勢いでペダルを回してます。
会長もやる気だ!
やべ〜気を抜いたら千切れて会長まで道連れにしちゃいそう。
そんなこんなで、なんとか食らいつく。
全開で駆け抜けて途中休憩したファミリーマート小浜東市場店に帰ってきました。
なんだったんだ、あの区間は…
あのペースだったら2時間で100km走れるわ!
恐るべしマイヨジョーヌ田中。
昼食は小浜まで来て丸亀製麺
昼食は濃いものは食べれないのでうどん食べよう!って事になり、小浜の市街地へ向かいました。
うどん屋さんがあったらすぐに入ろう!って言ってると丸亀製麺が見つかりました。
考えることなく、すぐ決定。
とにかく炭水化物を腹いっぱい入れたい。
そんな思いで僕はスダチおろし冷やぶっかけ大を頼みました。
イナヅマンは何食べたか忘れたけど特盛(二玉)を嬉しそうに食べてました。
そして、会長とマイヨ・ジョーヌ田中は「青唐おろしぶっかけうどん大」を食べてました。
僕は辛いものが駄目なので、そんなの食べたら汗が止まらなくなってえらいことになります。
するとマイヨ・ジョーヌ田中が「これはあかん!辛いものにはある程度強いけどこれは玄人レベルの辛さ!」
「丸亀なかなかやりよるなぁ〜!うほぉ〜」
「口の中が痛い!!」とか言って食べてました。
ふと前を見ると会長は「そうか?」と言いながらズルズルと食べ続けています。
「これだったら特頼めばよかった〜」って。
いや、会長!暑さで舌おかしくなってますって!
辛さに強いマイヨ・ジョーヌ田中が悶絶しながら食べる横で、会長は涼しい顔で青唐おろしをすするのでした。
食事でも熱い戦いを繰り広げるマイヨ・ジョーヌ田中!青唐完食!グレイト!
そして、外に出て出発の準備を進めていると、会長が「なんか胃が痛い」って。
どうやら青唐が遅れて効いてきたみたい。
暑さ続くメタセコイヤライド残りは100km
東小浜のファミリーマートで補給をして甘いものも食べて準備。
残り距離は100km。
ここまで来ると残り100kmが短く感じます。
残り24kmで若狭和田に到着で会長は本日の目標達成になります。
若狭和田駅近くの交差点に到着して走行距離を聞いてみると当初聞いていた100kmとはちがい120kmだったようです。
で、アベレージスピードが100km超で初めて30km/hを超えたと言っていました。
熱中症対策に首に氷を入れるアイテム登場
会長と別れてから、帰りは国道28号線を通って帰ります。
行きに国道27号は車が多くて走りにくかったので、イナヅマンの提案で28号にコースチェンジ。
この提案がバッチリハマって交通量も少なく非常に走りやすい。
ただ、暑くて暑くて水が恐ろしい勢いで無くなっていきます。
近くにコンビニがあったら止まろう!できればミニストップで冷たい物食べたいよな!って話てたらいきなりミニストップ発見!
ここで、氷と水、そしてフラペチーノにクーリッシュなど体を冷やす食べ物を購入。
そういえば、氷を入れるネットを持ってきてたんだ!って言うのを思い出して、イナヅマンとマイヨ・ジョーヌ田中さんに渡す。
そのネットとは、100均で売ってる、台所の流し用の水切りネットサイズS
こいつにかち割り氷を入れて、首元に入れます。
すると背中がひんやりして元気になってきます。
マイヨ・ジョーヌ田中さんは、入れてしばらくすると、氷が溶けて背筋を冷たい水が流れたようで。
「はぁぁ〜〜〜ん!」って叫んでました。
近くを歩いていた小学生くらいの子供に思いっきり白い目で見られてて笑いました。
マイヨ・ジョーヌ田中、改め、あえぎご〜え田中になりますた。
氷をいれた三人は元気を取り戻し、舞鶴を駆け抜けます。
行きに止まった最初のコンビニにもう一度寄って最後の栄養補給を。
ここからは向かい風の由良川沿いを遡上していきます。
先程のコンビニで各々、レッドブルを飲んだり、モンスターエナジーを飲んだりカフェインを入れてやる気を出します。
ふと隣のマイヨ・ジョーヌ田中さんを見ると、モンスターエナジーを飲んだ後に、マグオンを飲み始めました。
危険な香りがする。
そんなに飲んで大丈夫ですか?って聞いたら、「ここまで来たらもう何飲んでも一緒ですわ〜!」って。
いやいや、あなたのその体力異常ですから。
また鬼のように引こうとしてるのか?
「ここからはなんとか体力もたせながらゴールを目指しましょう!」と言ってみるけど僕もレッドブルのせいで少々興奮気味。
そして、由良川アタックが始まるのだった。
向かい風の中、3人のローテションは弱まることを知らず行きと変わらず35km/hで突き進む。
マイヨ・ジョーヌ田中さんにいたっては、40km/hをキープして走り続ける。
「この男凶暴に付き」ってタイトルが脳裏に浮かんだのは言うまでもない。
危ない。この人本当に危ない。
この先、登尾トンネルの長い上りがあるのだけど、このペースで行って本当に登れるのだろうか?
僕も負けてられないので、頑張って引くけど明らかに、マイヨ・ジョーヌ田中さんの引きは異常。
小雨が降り始め、火照る体に気持ちよく感じる。
そして、国道9号線の車が多い区間を無事抜けて最後の難所「登尾峠」にさしかかる。
もうパワーが出ない。
3人でゆっくり回すが、会長いわく「結構いいペースで登ってたよ!」って。
僕はもう無理だなってくらいのパワーしかでなかったので、イナヅマンに変わるけど、同じくらい踏めないと嘆いていた。
だが、マイヨ・ジョーヌ田中は一人淡々と踏み続ける。
もしやこの男、まだまだ余裕なのか?
ふと、危ない予感が頭をよぎる。
そして、命からがら登尾峠をクリア!
無事、登尾トンネルに突入。トンネルは微下りで軽く踏むだけでスピードが上がっていく。
涼しくて気持ち良い。
ただ先頭はマイヨ・ジョーヌ田中…
なんだか、ペースが上がっているような。
トンネルを抜けると8.5kmの長い下りが待っている。
ヤバい!やつは何か始める気だ!!
マイヨ田中 → イナヅマン → 僕
隊列はこの順番。
一番先に千切れるとしたら僕だ!
これはヤバい、ちょっとでも離れると置いていかれる!
すでに、ここまで300km走ってきている。
それになにに始まるのか!
マイヨ・ジョーヌ田中オンステージ。
トンネルを抜けて最初の下りでもうすでに55km/h。
あかんやつだ。
イナヅマンは普通に食らいつく。
僕も懸命にくらいつく。
だが、先頭をいくマイヨ田中はDHバーを握ってのTTポジション。
背中からはマイヨ田中のせせら笑う顔が透けて見える。
やつは絶対先頭で笑ってるはずだ。
下りの勾配が落ち着いて、下り基調の平坦区間に突入。
ここからはずっと40km/hオーバーで引き釣り回される。
ときおり、前のイナヅマンの首が左右に傾く。
ちょぴり苦しそうな姿を見て、僕は元気が出る(笑)
なんて性格悪いんだ!って思いながら、僕のほうが限界だからイナヅマン千切れて俺も道連れにしてくれ〜!って思ってた。
だが、マイヨ田中のペースは落ちることなく永遠とスピードをキープする。
千切れたら終わる、千切れたら終わるって心の中で叫びながら、もう空っぽの脚を懸命に回す。
そうこうしてる内に手が痺れてきた。
ヤバい。
手をぶらぶらして血流を出す。
前を見るとイナヅマンも手をぶらぶらしている。
苦しくて、車体1個分くらい千切れるけど必死に踏み直してイナヅマンの後輪スレスレまで持ち直す。
「殺す気かぁ〜〜〜、クッソ〜〜〜」と声には出さないが、いや、出てたかもしれない。
遠くに信号が見える!「赤になれ!赤になれ!」ってならんのか〜い!
シルク温泉を過ぎて、徐々に下りの最後が近づいてくる。
後々イナヅマンに聞くと、「義本さん千切れろ!そしたら、義本さん千切れました〜って言えるのに!」って思ってたそうだ。
そりゃ思うよなぁ!俺もイナヅマン千切れろって思ってたから。
それでも負けず嫌いな性格だから千切れそうになっても意地でも追いつく。
そして、長い長い8.5kmの下りのフィナーレ、但東町出合の交差点が見えた。
信号は赤!
やっと止まれる…。
止まって一言、「何してくれんねん!(笑)」
マイヨ田中は言った「いやぁ〜苦しそうな顔が見れて満足ですわ〜。普段やられてるから〜(笑)」
ここで、いつもの仕返しが。
よりによって、300km走った後にやる?
ゴールまでしばらく有るのに、完全に出し尽くした。
もう少しなのに、近くの自販機に止まって休憩。
そしてついにゴール!
やりきった顔のメンバーと記念撮影!もうなんにも残ってない。
真ん中でおどけるマイヨ・ジョーヌ田中さんの満足そうな顔(笑)
もう動けない。ってのが正直な完走。
さっきの笑顔は最後の力を振り絞って作ったのだった。
ここから、家まで自走で帰る。
朝4時出発して、ゴールが18時45分。なかなか1日よく遊んだわ。
僕が残り15km、イナヅマンが25kmで帰宅。
これが、記録です。
334km走って、平均速度31.6km/hは結構頑張った!
その後、しばらくは体が言うことを効かなかったのは言うまでも有りません。
以下はストラバのリンクです。
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まとめ
今回のロングライドは目的地滋賀県マキノ町のメタセコイヤ並木
往復334kmで自分史上最長のライドでした。300km超えをすると100kmのライドが短く感じるから不思議です。
長距離ライドでは誰かのサポートカーが有ると精神的な安心感に繋がります。
補給食はジェル系を少し多めに持っていき、コンビニがないところや終盤にとれるようにするといいですね。
その他の補給はコンビニで積極的にとると持っていった補給食を温存できます。
給水はポカリスウェットを活用し、パケに天然塩を持っていって、給水のたびに塩を足してました。
おかげで当日の熱中症は免れました。翌日から二日間頭痛に悩まされましたが、それは肩甲骨周辺の筋肉痛でした。
最後に、ルートを事前にしっかり決めて休憩時間をダラダラ過ごさないようにすると、時間内に安全に完走できます。
メタセコイヤ最高に綺麗でした!次は紅葉の時期に行ってみたいです。
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