スズカ8時間エンデューロ2021の6時間ソロ参戦記

ロードバイクイベント・大会

2021年スズカ8時間エンデューロ6時間ソロ参戦してきました。これがまた、驚きの結果に!

2年ぶりの開催で今年では富士ヒルクライムに続くビッグイベントです。乗鞍やツールドおきなわなど多くのビッグレースが中止される中、無事開催された貴重な大会でした。

そんな「スズカ8時間エンデューロ」に6時間ソロで出場してきました。

Team AtSkyからも5名参加しそれぞれ死闘を繰り広げてきました。

スズカ8時間エンデューロ2021年大会の競技内容

スズカ8時間エンデューロでは例年「アタック240」と言って8時間以内に鈴鹿サーキットを40周240km走り切る種目に参加していました。

今年はコロナ禍でもあったため、種目は変更され出場人数も大幅に縮小された中での大会となりました。

今年の競技種目は

  • 3時間ソロ・チーム
  • 4時間ソロ・チーム
  • 6時間ソロ・チーム

という種目内容でした。

ようするに、制限時間内に鈴鹿サーキットを何周できるか?という競技です。

この中でも男女混合チームとかクラス分けがあり、ソロで参加の場合は総合成績と年代別のトップが表彰対象になっています。

Team AtSkyからは3時間ソロに1名、6時間ソロに4名出場しています。

当日は会場が5時に開門されるので、当日入が難しいため前日入りをしました。

移動手段はハイエースのレンタカーにミノウラバーゴ

僕は午前中仕事を入れていたので、13時出発に。

いつものように、チーム全員で会場に向かうためハイエースをレンタルしました。

いつも手軽に予約ができる楽天トラベルを利用して近くのレンタカー屋さんで借りています。

今回は駅前のトヨタレンタカーで借りることができました。

前日に車種と予約の確認をしておきます。

「V3」規格の車種という事でハイエースなのかレジアスエースなのかわからなかったからです。

レジアスエースになると後部座席が一列多くなるので自転車が積めませんから、ここは要確認です。

無事、ハイエースを借りることができ、今回はありがたいことにディーゼルエンジンでした。

ガソリン車だと燃料代が高く付いてしまうので、軽油だと助かります。

車種を予め選択すると値段がアップするので、いつもお任せにしています。

自動車を借り、13時に僕の自転車と荷物を積み込みいざ出発です。

但馬を出るまでにあと4名分の自転車を積み込まなければなりません。

6月に富士ヒルに行ったときは6台積んで行ったので、今回の5台だと正直余裕です。

今回は3台用と2台用のミノウラバーゴを使って積車しました。

ただ、これだとリムブレーキタイプのロードバイク用になるので、ディスクブレーキ用のバーゴを買うか、別途12mmスルーアクスルアダプターとハイトスペーサーが必要になります。

ハイトスペーサーがなぜいるのかと言うと、スルーアクスルのネジを回すのに標準の高さでは本体に干渉して回せないからです。

ただ、ディスクブレーキ用のバーゴでもハイトスペーサーが有ったほうが固定しやすいのでおすすめです!

ハイトスペーサーと12mmスルーアクスル用アダプター貼っときます。

兵庫県但馬地方から出発は13時

兵庫県豊岡市を出発して、養父市、朝来市とチームメイトを乗せて鈴鹿へと向かいました。

全員を乗せてから交代で運転して行こうと思っていたのですが、なんと運転する人全員の運転免許証をレンタカー会社に登録しなければならなかったのです。

今まで何もせずに交代してましたが、本当は必要なんだということで集合してすぐに皆の免許証をスマホで取りレンタカー会社にメールで送信してOKをもらいました。

事故があってからでは遅いので、早めに手続きできてよかったです。

こうして、出発前から色々ありましたが朝来市を14時に出発できました。

鈴鹿までは非常にスムーズに移動でき18時半には到着できました。

当初の計画より1時間弱遅くなりましたが、想定内ということで。

宿泊はアパホテル鈴鹿中央。宿泊費は素泊まりで4,800円。

非常にリーズナブルで清潔感あるお部屋で申し分なし。

さらに、鈴鹿サーキットまでも近く、すぐ側にイオンモールがあります。

今回の夕食もイオンモール内で食べました。

駐車場もホテル前と後の2箇所にあり結構な台数が止められます。

さらに、セブンイレブンがホテルの後ろにあるので軽食やちょっとしたものだったらすぐに揃います。

非常に立地の良いホテルです。

鈴鹿でレースがあるときはこちらを利用して間違いないかと思います。

アパホテル鈴鹿中央の詳細はこちらをクリックして御覧ください

スズカ8時間エンデューロの前哨戦!男達の熱い戦い

今回の夕食はイオンモール内にある「鎌倉パスタ」でカーボローディング

多くのパスタの中から好みのパスタを選び、ピザ食べ放題をチョイスする。

僕はパスタを食べるときはジェノベーゼと決めているので、エビとアボガドのジェノベーゼフィットチーネを。

フィットチーネを選択しましたが、通常のパスタの方が良かったですね。

他のみんなもパスタとピザ食べ放題を頼む中、安達コーチだけがパスタ大盛りとピザ食べ放題を選択!

ピザ食べ放題なのに、パスタを大盛りにする安達コーチ!

ここから彼の熱い戦いが始まるのだった。

パスタ大盛りとピザ食べ放題

まずは、軽くアップがてらパスタの大盛りをぺろりと完食。

本当にあっという間に食べ終わった。

それを横目でちらりと眺めながら明日3時間、6時間と走りまくるはずなのにビールを美味しそうに飲む3名

明日レースだってことをすっかり忘れているメンバーたち。

僕も一杯飲みたいところだったが、実は出発前から背中から後頭部までが鬼のように痛くてそれどころじゃなかったのです。

悔しい。

そして、安達コーチはというと、店員さんがピザのおわかりを持ってくるたびに、次々とピザの追加を注文していく。

1枚。

2枚。

3枚…

それに負けじと、親方もビールをチビチビやりながらピザを頼んでいく。

いや、明日レースだから。

この人達本当に大丈夫なのだろうか?

これではただのおじさん旅行になってしまう。

そんな心配をよそに、安達コーチの快進撃は止まらない。

パワーウエイトレシオ6倍で踏んでいるような勢いでピザは次々とコーチの口に吸い込まれていく。

ピザ用ハサミで切っては丸めて口へポイ!

切ってはポイ!を繰り返す。

ペダリングのようにスムーズな手さばき。

計量が終わった後のボクサーのように怒涛の流し込み。

カレーは飲み物ですって聞いたことあるけど、安達コーチの場合はピザもどうやら飲み物だったようだ。

彼の食に対する情熱は自転車愛と同レベル。

そして、ついて10枚目のピザを食べ終わった時、店員さんに「ジャーマンポテトピザプリーズ」と追加した。

怖い、もうこの人怖すぎる。

出石の皿そばか、わんこそばの追加と同じ感覚でピザを流し込んでいく。

その隣で親方が「同じくジャーマンポテトピザ」と。

きた、本日のツートップのピザレース。

どう考えても安達コーチのほうが3馬身リード。

二人同時にジャーマンポテトピザが若い女性店員の手によって届けられた。

安達コーチは更に「彩りピザ!」とラストスパートをかけた。

親方はこれにて終了のようだ。

そして、二人は美味しそうにピザを流し込んでいく。

だが、ここで思いも寄らない事態が発生。

若い男性の店員が、「ジャーマンポテトピザと彩りピザです❗」と言ってもってきた。

出たー!

ここに来てまさかのオーダーミス!

だが、ピザ食べ放題だからお店側は痛くも痒くもない。

ただ、安達コーチと親方は計算が狂った〜〜!

親方が店員を二度見する!

にこやかに対応する店員!

安達コーチの目が点に(笑)

親方は覚悟を決めてピザを受け取り、なんとか口にほおばるもその口は10kgの鉄アレイの如く重い。

安達コーチは彩りピザを指差しながら「これは確かに頼んだ❗だがこれは…」

もう食べるしか無い、安達コーチはハサミ片手にチョキチョキ切っては口に入れる。

そしてオレンジジュースで流し込む作戦だ。

もはや食事というかこれはバトル。

食べる最中、ピザを運ぶ店員が近くを通るたびに二人は首を小刻みに横に振りながら「もう持ってくるな!」のアピール。

よほど、最後の一枚が効いたのだろう。

親方が先に完食。

そして、一人孤高のごとくピザを食べ続けた安達コーチもなんとか完食!

パスタ大盛りとピザ13枚!

ここにエースの風格を見せつけ見事KOMを勝ち取ったのだ!

見事な戦い。

安達コーチあっぱれ!

そして、その脚でイオンモールの食料品売場へ行き、朝ごはんと水、軽食、補給食を仕入れるのであった。

食料品売場へ向かう最中、安達コーチは

「なんだか酔っ払ったみたいだ。脚がフラフラする」とブツブツうわ言のようなことを言いながら千鳥足であるいている。

そうか、ピザは食べすぎると酔っ払うんだな。

いや、ただの食い過ぎだ!

そして、皆お腹がいっぱい過ぎて何を買ったらいいのか?食材を選ぶ感が鈍っている。

必要以上に買い込んだのは言うまでもない。

ただ、ここまで名前の出てこなかったマイヨ田中はホテルに到着してすぐエレベーターホールの前にある自販機でストロングを買い、コカコーラの一気飲みのように飲み干してからの夕食だったのだ。

夕食後、ホテルからも飲むらしく、楽しそうに缶酎ハイを買い込んでいる。

だから、明日はレースなんだってば。

この人達には何を言っても無駄なのだろう。

こうしてレース前日の夜は更けていくのであった。

日の出前4時40分に鈴鹿サーキットへ向けて出発

ホテルのロビーに4時40分集合して鈴鹿サーキットへ向かうことに。

ロビーに到着すると爽やかな顔した親方がすでに待っていた。

昨日あれだけ食べて飲んだのに、爽やかって。

どんな消化メカニズムを持っているんだ。

そしてマイヨ田中、草川ちゃんも到着。みな爽やか。

そして安達コーチも。

安達コーチの顔がピザの油で若干テカっているのは気のせいだろうか?

いや、きっと気のせいだ。

あのピザたちは今日のエネルギーとなってくれるはず。

ハイエースに乗り込み、草川ちゃんが運転、安達コーチが助手席でナビゲート。

もうすぐ鈴鹿サーキットの入り口だ!と思ったらゲートまで長蛇の列で大渋滞!

5時のゲート開門に合わせて一気に車がなだれ込んでいく。

今回は安達コーチがパドックパスを買ってくれたので会場内に駐車が可能なのだ。

これで、準備も撤収もかなり楽にできる。

本当にありがたい。

ゲートをくぐると、全員が検温される。

皆検温パスして晴れて会場入りを果たすのだった。

撤収しやすい場所に車を止めて周りを見渡すと真っ暗な会場。

その中、受付会場までいき受付を済ます。

まだ薄暗い鈴鹿サーキットの朝

受付には事前に送付された受付票と健康チェック表を渡します。

そして、ゼッケンと計測チップを受け取ります。

ピットスペースをくぐり抜けサーキットのホームストレートを見学

鈴鹿サーキットのピットエリアではしゃぐメンバー

それにしても寒い。

今日はどんな格好をして走れば良いのか悩むくらい寒いです。

試走の時間は8時30分なのでこの時点でまだ3時間も時間があります。

準備も7時20分くらいからすれば十分間にあうのでひとまず車に戻って暖房をつけて仮眠タイム。

朝早く起きすぎて眠すぎます。

その間も続々と出場選手が駐車場に現れます。

僕たちは早く到着して受付も済ませたので、すべてがスムーズに進みました。

トイレも混雑なく使えたのも良かったです。

午前7時20分準備スタート

午前7時20分になったので、いよいよ準備を開始。

まずはジャージにゼッケンを取り付けます。

僕は強力マグネットでパチリと止めました。

レース中もバタつくことなくキッチリ取り付け完了。

そして、自転車のフロントフォークにも計測チップを付属のタイラップでしっかり止める。

安達コーチに事前にニッパーを用意してもらっていたので、余ったタイラップを切り取り完了。

計測チップを装着するレースはニッパーを忘れずに持参しよう。

会場でも借りることができるが、多くの人が借りるので混雑する。

11月初旬だと言うのに日中はかなり暑くなるようで、夏用のジャージでレースを走ることに。

サンボルトのセパレートワンピースにアクセスベストで準備完了。

スズカ8時間エンデューロ2021出走準備完了

僕たちはピットエリアを使わずに、ピット建物の隣の芝生広場を使いました。

そこに、補給用の水や食料を置いてスタンバイします。

その場所にも、早くからテントを張ったりサイクルラックなどを設置したりチームで大会を楽しむ人達で溢れていました。

完全に出遅れた我々もガードレールの片隅に自転車を立て掛け場所を確保。

朝8時35分からコースインできるのでメンバーとともに試走に出ます。

手前の草にピントが合っている。

昨日の酒はどこに消えたのやら、みんな元気に朝を迎えました。安達コーチのお腹も凹んでたので超吸収したのでしょう!

僕はこの時、後頭部の頭痛がかなり酷く、正直完走できる自信はありませんでした。

ただ、来たからには行けるところまで行こうと言う感じです。

鈴鹿サーキットの電光掲示板が見えますね!

このホームストレート、F1などのモータースポーツでは下り坂。

写真の奥から手前に向けて走るのですが、自転車だと下りゴールは危険なため、手前から奥に向かって走ります。

なので、ずっとダラダラ登るわけです。

だいたい3〜5%の勾配があります。

このゆるい坂が地味に脚に来るわけですよ。

試走時間になったので、チームメイトとコースに入って2周だけ試走してきました。

あくまでコースの確認と体を少し慣らしておくだけです。

それなのに、すでに落車してる人が数人いました。

まだレースも始まってないのに、いきなり怪我をするとか可哀想ですが安全に走行するのが第一です。

試走で飛ばしても何の意味もありません。

そんな時、後方から「義本さん!」と声をかけてくださる方がいました。

「ブログいつも読んでます!」といっていただけました。

「参考にさせてもらってます!」と嬉しいお言葉をいただきました。

ただ、僕は好きで書いてるだけで、それほど速いわけでもありません。

チームメイトが速いのでTeamAtSkyが速く感じてしまいます。

年代別で上位争いの常連になれるくらいにはなりたいものです。

で、あとでリザルトを見たのですが、声をかけてくださった方は3時間の部で年代別で5位になってました。

僕より相当速いです!そんな方から声かけてもらえるなんて嬉しすぎます。

ブログ書いてて良かった〜!

自転車をやってると、こうしてイベントで色んな方に出会えるんですね!

実にいい趣味を見つけたなとつくづく思います。

6時間エンデューロスタート

時計は9時40分。

スタートエリアに移動します。

ホームストレートを走っていき、スタート地点についたと思ったら4時間の部のところでした。

慌てて6時間の部のスタートエリアに移動します。

マトリックスパワータグ、愛三工業レーシングチームの選手が招待選手として紹介されてました。

先日の全日本選手権で優勝した草場啓吾選手も来てました!近くで見たかったのですが、後ろ姿だけ。

今回の作戦は、チームメイトの親方は先頭集団に入ってもらって、コーチ、マイヨ田中、僕と三人はローテーションで回しながら6時間走り切るというものでした。

始めから飛ばしすぎないように注意しようと打ち合わせ。

10時。

6時間エンデューロがスタート。

最初はローリングスタートで穏やかに進みます。

スタートしてすぐが、シケイン手前の8%くらいの上り。

インナーに入れてゆっくり登ります。

上りきるとシケインに突入。このシケインが結構くせ者で、みんながインコースを付きたがるのでなかなか危険。

そこを過ぎるとなだらかな下り坂にはいります。

下りなのに向かい風。ここはトレインを組んで走ったほうが体力の消耗を防げそう。

このストレートの下りが終わるとヌルっと9%くらいある登り。ここが意外と体力を使うわけです。

上りきるとスプーンカーブで速度が徐々に上がります。

その後下って登ってヘアピンカーブ。

このヘアピンカーブで試走の時に楽車がありました。

結構急なカーブなのでどこまでタイヤのグリップを信じていいかわかりません。

ここは無理をせずに通過します。

さらに下って上って、ホームストレートまで続く長い下りのS字カーブ。

この下りは時速60kmはゆうに出ます。

最後にホームストレートをダラダラ上り1周となります。

結構アップダウンがあるので、ゴールするまでに2,000m以上る計算になります。

スタートして1時間

スタートして1時間が経過、途中先頭グループに抜かれました!

そして、その中に我らが親方の姿を発見!

おお、ちゃんと先頭グループにいる!それを見て安達コーチ、マイヨ田中と盛り上がる。

人のことを気にせず頑張らなければいけないのだがチームメイトが先頭争いに絡んでくれると嬉しいものです。

そうこうしていると、3時間の部の先頭にも抜かれました。

見ると、試走の時に声をかけてくれた方が先頭で走ってこっちを向いて手を振ってくれている!

これも嬉しい!

しかも笑顔!ってムチャクチャ速い人だった(笑)

速い人なのに謙虚に話しかけてくれて、何だかこっちが恥ずかしいです。

やっと1時間過ぎて、しばらく進んでいると異変が起こりました。

毎年恒例のあれです…

おしっこタイム

ふだんから頻尿なのに、レースでちょっと肌寒いところを走っていると、当たり前のようにやってくる尿意。

1時間半くらいから徐々に強くなり、2時間になるまでにノックアウト。

今年も6時間我慢できなかった。

このおしっこタイムがなければいいペースで走れるのになぁ〜。

と思いながら、早々に戦線離脱。

チームメイトのトレインとお別れして、一人トイレに向かうのだった。

トイレは幸運にも人が並んでおらず、1分少々で終了!

少しでも早くコース復帰したかったので、力の限り出し切った。

便器を割らないか心配になるほどの勢いで出してやったわ!ハハハッ!

タイムロスは1分もなく、すぐにターマックにまたがりコースへ復帰。

チームグループへ合流できるのか?

残り4時間をチームメイトと分かれて走る続けるにはあまりにも辛いので、なんとか追いつきたい。

1分差を縮めるには2周あればなんとかなるだろう?と計算する。

現在9分40秒で1周まわっているので、9分10秒で2周走れば合流できる。

回りを見渡すとちょうど速度が良さそうな集団がやって来た。

これにすかさずジョイン!

グイグイ引いてくれるの、安心して走っていると半周くらいで急に速度が落ちた。

あれ?先頭を引いてくれてた人が疲れたのだろう。

気がついたら僕が先頭になっていた。

すぐ後ろに、エアロヘルメットをかぶった若者がいて、二人でローテーション。

1周目を9分ちょうどで回れた。

このまま行けば追いつけるはず!

一緒にグイグイ走ってたら、前半のなんとも言えない体の重さが消えていった。

そうか!ある程度の負荷が無いと体は動いてくれないのか!

そう思いながら自分の体を対話して走り続ける。

シケイン手前の上りも、スプーンカーブ手前の上りもインナーに落とさなくてもアウターで勢いさえあれば登れてしまうのだ。

おぉ!これは速い!

そして、再びホームストレートに戻ってくると前方に大きな集団が有った。

後ろを走るエアロヘルメットの若者はまだまだやる気みたいだし、行けるところまで行ってしまおう!

と、ホームストレートを登りながら集団をパスしていく。

すると、集団の先頭にAtSkyのジャージを2枚発見した!

追いついた〜〜!けど、ペースを抑えたくなかったのでチームメイトを引き連れてそのまま走った。

すると集団は分裂して少数だけが付いてくる展開になりました。

だが、そのペースで走れたのもつかの間でした。

2時間半が経過

おしっこタイムから40分、体がどんどん重くなる。

ペースはそれほど落ちておらず、10分を少し切るペースで走れている。

おかしいなと思ってたけど、おしっこを気にするあまり給水をそれほど摂っていなかったのです。

そこから、少しずつ給水を繰り返すと体の元気が戻ってきました。

今回の補給食はジェルのみ。

アミノバイタルの赤が12本と金メイタンが1本。

ジェルは40分〜30分に一度飲んでエネルギー補給しています。

だが、脚は確実に削られていくのであった…

3時間が経過

いよいよ、3時間の部に出場している人たちがコースアウトしていく。

急にコースがスッキリしてきた。

残るは6時間と4時間の選手のみ。

僕たちが走っていたグループはほとんどが4時間の選手。

その中に混ぜてもらって淡々とペースを刻む。

3時間でやっと半分終了。

さらに3時間。

非常に気が遠くなり、だんだん飽きてくる(笑)

4時間が経過

4時間が経過すると、いよいよ6時間エンデューロの人だけになってしまった!

僕たちはチームで走っていたので3人で走っていたのですが、なんとここで安達コーチが痛めていた脚と臀筋の痛みのためDNFとなってしまいました。

僕はマイヨ田中と二人でペースを刻みながら走っていたのですが、マイヨ田中が「ちょっと次先頭集団が来たら一度乗ってみます!」となんとも強気な男らしい一言を言い放った!

やるじゃないか!マイヨ田中。

ただ、僕はと言うと背中から首にかけて痛みとダルさがかなり来ていたのと、脚がすでにパンパンだったので無理せず走ることを選択。

そして、ホームストレートを走っているといよいよ後ろから親方のいる先頭集団が近づいてきた!

マイヨ田中!見事にジョイン!

やるじゃないか!

と思ったけど、ここから僕は一人旅。

6時間に残っている人がコース上にいるのだけど、145人しかいないので、脚が合う集団を探すのが大変なのだ。

その間に、体はどんどん重たくなるし、気持ちがどんどん滅入ってくる。

前日からの首と頭痛がピークを迎えていたので安達コーチと同じくDNFするか頭をよぎった。

だが、ホームストレートに戻ってくるたびに、草川ちゃんと、安達コーチが応援してくれるのでそれが励みで頑張れた。

もう楽しみは前を走るお姉ちゃんのケツを見て走る事だけだった。

いや、そんなことを言ってはいけない!

けど、もうそれしか心を奮い立たせるものが無いのだ!

極限状態になると人は良からぬことを考える。

これは自然の摂理だから僕のせいじゃないと言い聞かせる。

そして、いよいよ5時間経過となりました。

そろそろ秘密兵器投入

すっかり頭の中から消え去っていた秘密兵器を思い出した。

そうだ、金メイタンがあったんだ!

体の力が出なくて集中力も途切れそうだったので、今飲むべきだと判断しました。

速度が出るところで飲むと危険なので、ホームストレートのやや上りでポケットを弄り手にとった。

こぼすとそこら中がネバネバで大変なことになるので慎重に口で封を噛み切った。

そして、一気にじゅる〜〜〜〜〜っと注入する。

特に変化なし。

だが、徐々に徐々に元気になってきた。

10分ほど経過してくるとなぜか頭が冴えてきてやる気が漲ってくる。

おおお!踏めるぞ〜!

そして、残り時間30分になったころ、西ストレートでマイヨ田中が僕に1周差をつけて横に並んだ。

そして、言い放ったのだ。

「義本さん!この集団良い速度です!乗ってください!」

いや、結構なスピードだから、その集団。

「すまん、踏めるようになったんだけど脚が爆発しそうなくらいパンパンなんだわ〜」

って申し訳なく言うと

「何言ってるんですか!後30分なんですよ!行くしか無いでしょう!」

とげきを飛ばされた。

忘れてた、マイヨ田中は200km過ぎた当たりから妙にテンション高く元気になっていく無限のスタミナを持っていたのだった。

さすがトライアスリート。

ここから残り30分、マイヨ田中の可愛がり劇場が始まるのだった。

楽しそうにグイグイと先頭を引く田中氏。

頼もしくもあり、恐ろしくもあり。

いつ脚が攣って爆発するのかビクビクしながら集団についていく。

そして、残り2周あたりから集団のペースがグイッと上がった!ゴールは近い!

と、その時、ゴール付近を見ると、自走で応援に行くと言っていたイナヅパイセンの姿が見えた!

本当に応援に来てくれたんだ!とさらに元気になった。

ゴールラインを過ぎてしばらくすると6時間に!

これがラスト1周!

俄然テンションが上がる。

僕も脚の不安を他所に踏みまくる。

そしてホームストレートの上りをマイヨ田中と一緒にダンシングで駆け上がって命からがらゴールラインを突破したのでした!

コースから退出して、係員さんに計測チップを回収してもらう。

やっと終わった!

周りを見ても皆やりきった顔をしてる。

スズカ8時間エンデューロ6時間ソロの部の成績は

総合成績 6時間ソロ145人中 26位

年代別40歳代 45人中 8位

走行距離 214.94km

獲得標高 2,288m

平均速度 35.6km

消費カロリー 3,585kcal

チームメイトの待つ芝生エリアへ

マイヨ田中と二人、チームメイトの待つ芝生エリアへ移動。

そこでリュックの中からジェルを取り出し食べたりして補給する。

すると草川ちゃんが帰ってきて興奮したように話し始めた!

「親方が2位になりました!」って!

マジかぁ!

それを聞いて、みんなハイタッチで大喜び!

ついに、ビッグレースでチームメイトが総合の表彰台に!

1位はJBCFのE1イエロージャージの池川さん。すごい脚してた。

サイクリスト観察チャンネルで見たことあるけどとんでもない走り。

2位が我らが親方。

3位がツールドおきなわでいつも上位にいるマグロの棟梁こと井上さん。

ビッグネーム二人の間に入ってくれて感無量です。

TeamAtSkyツートップ

220kmを一人自走で応援に駆けつけてくれたイナヅパイセン(向かって右)と親方のツーショット。

表彰式を今か今かと皆で待ちました。

スズカ8時間エンデューロ「6時間ソロ」表彰式
表彰状をもらって皆で記念撮影!

レース前も走りながらも、もしかしたら親方は最後まで残ってくれたらスプリントで入賞してくれるかもって話してましたが、本当になるとは!

チーム皆で喜びましたね!

そして、改めてこんな凄い人と日々練習してるんだなと感じたのです。

そりゃ皆、速くなるわ。

マイヨ田中も年代別7位になってたし。

それぞれが力を出し切って楽しみました。

そして帰路につく

帰りも皆で交代して運転しようと話していたのですが、なんと6時間組が完全に出し切ってしまって運転できる脚じゃありませんでした。

3時間に出場した草川ちゃんが鈴鹿から但馬まで運転してくれました。

本当に助かった〜。

運転に関しては全く役に立てなくて本当に申し訳なかった。

おかげで、みな無事に帰ることができました。

特別ドリンクが効果あり

今回のドリンクは950mlと750mlのボトル2本で6時間走りきりました。

950mlのボトルには、水2分の1にマルトデキストリンを溶かせれるだけ溶かしました。

そして、残り半分にオレンジジュースを入れ、天然にがりを30ml加え足攣り対策に。

飲んでみましたがオレンジのさっぱり感がマルトデキストリンのモッタリ感を中和していてとても飲みやすいくなっています。

そして、750mlの方にはCCDを入れ準備

マルトデキストリンとは糖質で、糖質の中でも消化吸収が優れています。

なので、運動時に必要な糖質エネルギー補給のために飲まれているのです。

アスリート用のマルトデキストリンが売っていますが、一般的に販売されているものの方が溶けやすくて使いやすいです。

マルトデキストリンは「粉飴」として売られています。

トレーニングの補給用でマルトデキストリンを使う場合は体重1kgに1gの粉飴を1リットルの水に溶かして飲むといいでしょう。

今回の僕の場合だと950mlの水に粉飴60g、この粉飴は1袋13g入っているものなので、5袋を水に溶かします。

甘みは無いので、オレンジジュースやハチミツなどで甘さを調整するといいでしょう。

僕の場合はオレンジジュースだけにしました。

もう一つはミネラルが取れるようにCCDの粉末を溶かしています。

今回の給水はこの2種類で乗り切りました。途中補給にピットによることもなくおしっこ休憩のみで完走しました。

まとめ

毎回、こんなに長いレースに申し込むんじゃなかったって思うけど、完走してみれば達成感は半端ないです。

でも、正直集中力としては4時間が限界かなと思います。

それでも、チームメイトと力を合わせて走れたのが完走できた大きな要因かと。

何よりチームメイトの表彰台が、今大会の一番の収穫でした。

これからも、チーム一同練習に励んで、また挑戦したいと思います。

今日も、最後までお読みいただきありがとうございました。

最後にお願いです。

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