3年前のある日、自転車チームAtSky(アットスカイ)のメンバーがポソリといった。
「一度、日本海を見てから瀬戸内海まで兵庫県を縦断して帰ってきたいですね〜」と。
その当時は何てことを考えるんだこの人は!って思ってた。
だが、その戯言とも思える一言を決行する時が来たのだ。
「兵庫県縦断ライド2020」
チーム内イベント初のデスライド。
兵庫県のご紹介
兵庫県と聞いてピンと来ない人がいる。神戸と聞けばわかるけど、兵庫と聞いてもわからない。
昔JR西日本の企画で「三都物語」ってのがあったがその時も、「京都・大阪・神戸」だったと思う。
京都、大阪、兵庫とは言ってくれない。兵庫だと押しが弱いのか?
兵庫県は本州の西寄りで日本海から瀬戸内まで県土が連なり、さらに淡路島まであるちょっと巨大な県。
でも、兵庫県が日本海側まであるって言うとちょっと驚かれる。
兵庫県の日本海側は陸の孤島と呼ばれていて、電車も列車も本数は少なく、高速道路もまともに走っておらず、どこに行くにも峠や山間部を越えていかなければならない自転車を楽しむにはもってこいの場所なのです。
そんな兵庫県を日本海から瀬戸内海まで縦断してみました。
今回は淡路島をのぞいています。
淡路島まで行くと往復プラス150kmとなってしまうので…
淡路島はアワイチでお邪魔すると言うことにしました。
早朝集合出発、目指すは日本海の気比の浜
集合は朝4時30分。
出発は4時45分。真っ暗の中北上しまずは15キロ先の日本海を目指します。
本日一緒に兵庫縦断ライドに行くのは、平日休み友の会の優良会員「池ちゃん」。
最近の「とんでもロングライド」の相棒は池ちゃんである確率が非常に高い。だって平日休みの自由業は僕と池ちゃんくらいなので(笑)
街灯の明かりと僕の自転車ライトの明かりを頼りに自転車準備をする池ちゃん。
二人とも早朝から蚊に刺されながら準備した。前回の予定日は大雨で中止になったけど池ちゃんはその時目覚まし時計を朝の3時と間違えて午後3時にセットしていたため集合場所に現れなかった。
一人寂しく集合場所で雨粒を眺めていたのは池ちゃんに内緒である。
今回はちゃんと午前3時にセットしたと前夜の内に連絡があった。反省を次につなげる男、池ちゃん。
4時45分、準備完了してスタート。
薄ら明るくなっているけど結構暗い。
円山川の左岸「城崎街道」を通って気比の浜を目指します。
本当は交通量の関係から右岸の玄武洞コースを通りたいところだが、早朝や夕方は赤手ガニがたくさん歩いてて、とてもじゃないけど安全走行できないので、車の少ない早朝は城崎街道を通って行くことにした。
早朝の豊岡市、川沿いの道。
さぞや清々しいのだろうと誰もが思う。
湿気と灼熱の街豊岡市を舐めてはいけない。
年に何度も全国一の気温を叩き出す豊岡市。
この日も例外なく早朝5時前から漏れなく「暑い」
そして凄い湿気。まとわり付く湿り気。
スチームサウナをご存知だろうか?まさにそれである。
そして、僕達の自転車に装着したライトに容赦無く虫が飛んでくる。
お喋りしながら城崎温泉方面へ向かう二人の口の中へ虫がダイブする。
池ちゃんなんか、息を擦った瞬間に虫が入って強烈に咽せていた。
虫も食する男、池ちゃん。
僕達は爽やかな豊岡の朝の街をひた走っている。咽せながら…
5時15分「気比の浜到着」
朝焼けと薄く霧のかかった山々が幻想的な日本海。
この時すでに明るくなり始めている。時間は朝5時だと言うのに気の早い太陽は僕たちを照らし汗をかかせようとしているのだ。
マジで暑い。まだ、やめてくれ太陽よ。
写真を撮ったら、ここからはひたすら南を目指す。
行き先は姫路の南、飾磨港埠頭にある公園。
さて、出発だぁ!
カニダッシュ!
明るくなってきたので、交通量を考えて円山川右岸を走ることにした。
そろそろ時間的にも明るくなるのでカニもいないだろうと予想してのこと。
城崎の街を抜けて橋を渡り右岸道路へ道を替える。
そこには車に轢かれたカニ達の残骸が至る所に。
カニの匂いが立ち込めていた。
それを食べている、カラスとトンビ。
こうやって自然界は回っているのだな。
と思っていたら、道路脇からシャーーーーーーー!とカニが走る。
物凄い勢いでカニが出てくる。
池ちゃんはそれを見ると「赤手ガニですね〜」と悠長に解説してくれる。
そしてクネクネしながら軽快にカニを避ける。
豊岡市街地から強力助っ人登場
日本海を後にして、豊岡市街地へ帰ってきた。
少し路面の悪いところを迂回して円山川堤防を走ろうとペダルを踏み込んでいると、前から見慣れたジャージが「おはようございます!」と声をかけてくれるじゃありませんか。
よく見ると「Redヒロタケ(ストラバ名)」さんだった。
以前二人で福知山までうどんを食べに行くライドで、お互い踏みまくったチーム1、2位を争う体力無尽蔵おじさんの一人だ。僕と同じでゆっくり走れない病でどこで力を抜いていいか悩む人なのである。
そんなRedさんが、途中までですが前を引かせてもらいます!
と名乗りを上げてくれたのである。
これで少しは体力が温存できるな〜。温存できる?本当に?とちょっと不安になったが、今日はこれから姫路は飾磨港まで片道いくライドと知ってるから大丈夫だろうと。
じゃぁ、行きますね〜!
と言って、Redさんは上半身を低く構えて下ハンを握った。
※下ハン=スポーツ自転車のハンドルはドロップハンドルと言って通常握る所より下に握る場所がある。ここを握る時は空気抵抗を抑えてスピードを出す本気の時である。
あれ?下ハン握った?なぜ?
そう思ったのも束の間、Redさんの背中が急に大きく見えた!
安定感のある背中が低く構え、鍛え上げられた脚が容赦無くペダルを踏み込んでいく。
ギュイン!ギュイン!スピードが上がって行く。
Red劇場の始まりである。
こうなると、Redさんは止まらない。
黒煙を吹き上げて進む蒸気機関車のように、力強い!
姫路往復ライドいきなり不安が込み上げる。
まだスタートして1時間と少し。僕の額からボタボタと大粒の汗が吹き出してきた。
後ろからは池ちゃんの「はぁはぁ」言う軽快な吐息が聞こえる。死ぬな!池ちゃん!
信号だ!赤信号だ!止まれる!
だが、Redさんの引き。信号だからといって安心できない。
そう、青信号になった途端、大砲のように飛び出して行く。
ついて行かなきゃ!と力を込めて追いつく。
追いついたらしばらくはスピードに乗るから助かるけど速度が速度。
これから残り200km走らなきゃダメなのに、巡航速度が40km近い。
後ろから「マジか〜」と池ちゃんの声が聞こえる。わかるぞ池ちゃん!心の声が出てるぞ!
そして、八鹿に到着。
ロングライドに出かける時の安全祈願に寄る、藤原石材の「カッパ大明神」
やっと着いた!すげー頑張った。
そして、一緒に写真を撮った後、Redさんは言った「最近下ハン握る練習してるんですよね〜!練習にお付き合いいただきありがとうございました〜」と。
そうか!練習だったんだ(笑)
僕たちは前を引いてくれる頼もしい味方に意気揚々としたのだが、兵庫縦断チャレンジライドの出発から練習というプログラムが組み込まれているとは知らなかった。
これで、体も温まったから軽快にこげるぜ!Redさんありがとうございました〜!そしてRedさんのストラバにログが上がっていた。
僕たちはきっちり足を削られたんだ!確信犯だった(笑)
こういうノリができるチームメイトが最高です。ブログに書くネタをちゃんと提供してくれるのでありがたい。
引くと言うより、河童大明神まで引きずられたのでした…(感謝)
目指すは和田山駅
次なる目的地はもう一人チームメイトが待つ和田山駅。
平日なのに、和田山駅から生野のLAWSONまで一緒に行ってくれると言うのです。チームメイトのお助けリレーは続くのでした。
お助けリレー?お助けであって欲しい!
まずは八鹿から和田山まで、池ちゃんとのんびり進んでいきます。
最近のゆっくりは最低時速30kmなのです。最初の頃は時速30kmで走れたって大喜びしてたのになぁ〜。これが最低速度になろうとは。練習って人を成長させますよね〜
大通りは通らずに、車通りの少ない裏道を通って。
通学中の子供たちの横を気をつけながら走ります。
そして、和田山駅に到着したら待っててくれました、藤原親方。
もう少しゆっくり来るかと思ったらしいのですが、何せさっきまでRedさんの練習にお付き合いしてたので、かなりのスピードで走ってきたわけですよ!
二人とも汗まみれだったようです。この時点でボロ雑巾。
和田山駅で記念撮影して、自動販売機で缶コーヒーブレイクして出発です。
真ん中に写る藤原親方。見るからに走りそうな足でしょ?そのまんまの走りです!
和田山からも国道は走らず、裏道を走ります。平日とはいえ通勤の車が多いのでなるべく車通りが少ない道を抜けて行きます。
この写真のように車通りが少ない道をひた走るのです。
兵庫北部は本当に自転車で走るにはもってこいだと思います。
天空の城「竹田城」の城下町を走りながら生野を目指します。
今回のルートは距離を走るのが目的なのでなるべく高低差のない道を選んでいます。
なので、合計で1,000mも獲得標高がありません。
唯一あるのが生野LAWSON手前の生野峠くらいですね!
そして、いよいよ国道区間に入ります。
国道に入ると藤原親方が引いてくれました。
グイグイとそして淡々と同じペースで引いてくれます。
ナイスペーシング!小さなアップダウンも関係なくスイスイ進む藤原親方。
同じペースで走ってくれるのは後ろを走る人にとって非常に助かります。
そして、生野峠に差し掛かる高規格道路「播但連絡線」の入り口に差し掛かる時、藤原親方の後ろを走る池ちゃんが遅れ始めます。
そう、藤原親方は同じペースで淡々と引いてくれるのです。
平地と同じように上りでも同じペースで!
池ちゃんあえなく遅れます。
池ちゃんが「先行ってください!」と
僕は「池ちゃん、マイペースでゆっくり上がって来て〜」と行ってしばしのお別れ。
親方、ズンズン上ります。僕も一応着いて行きます。
そんなに苦しくないのですが、まぁよくこのペースで淡々と登って行くなぁって後ろから見てて思いました。
後ろにいると緩斜面でも走りやすいのです。
そして、頂上が見えた瞬間、ズイッと藤原親方が立ち上がりました。
なぜ?
ズンズンズン!とダンシング!
お?遅れちゃダメだ!
同じく立ち上がってダンシング!
いや、違う!ダンシングじゃない!上り最後のもがきだ!
なぜ?俺はロングライド前半の登坂でダンシングして追いかけてるのか?と疑問が頭をよぎってるが、一度立つと止められない。
後ほど、ストラバで親方にコメントしてみたら…
僕が最近、「峠の最後で置いて行かれるから、練習の時は峠のゴール頂上付近はダンシングで上がる練習をしている」って言ったのを覚えててくれたようで、今回も生野峠の頂上付近でダンシングでもがいてくれたようです。
優しい!そして練習熱心!頭が下がります。
でも、今日はやめて!
今日はあかんって〜
今日は1日が長いんやって〜
頂上付近で池ちゃんを待ち、無事合流。
上りで千切れた池ちゃんは、生野駅で何事もなかったかのようにポージング!決まってます!
池ちゃん!よっ!キレてるよ〜!
僕は寿司三昧のポーズみたい…
生野LAWSONに移動して休憩。
お水を補給して、スポーツドリンクも補給。
チョコもっちパンとテリヤキバーガーを食べながらホットコーヒを飲み体力回復を図る。
そしてふと横を見ると、池ちゃんがブローチをつけて帰って来た。
いつの間に、付いたのかわからないと言っている。
ついに蛾にまで好かれる男に成長したようだ。
こやつ、なかなかやるなぁ。
なぜ彼にはこう言うことが起こるのだろうか?本当に不思議な男である。
目指すは姫路
ここで藤原親方とはお別れ!
池ちゃんは胸に蛾のブローチをつけたまま走り始めた。ずっと付いてる蛾。なかなかの粘りを見せたがあえなく飛び去ってしまった。
鱗粉だけを胸に残して池ちゃんの元を飛び立って行ったのでした。
アディオス!
生野を過ぎてから寺前まではずっと下り区間。
ちょっと疲れてたのか、二人は終始無言で自転車をこぐ。
次の休憩は寺前駅、徐々に気温は上がり始めるが山間の日陰は非常に涼しくて避暑地かと思わせる。
隣を流れる栃原川と市川の澄んだ水を眺めていると、それだけで気持ちいい。
平日の昼間に男二人は汗と加齢臭を撒き散らしながら走るのだった。
寺前ロマエ
テルマエロマエに似てたからちょっと書いてみたかった。意味はない。
この先にある「寺前楽座町の灯り」と言うスーパーの自販機で水を補給して冷たい缶コーヒーを飲む。
缶コーヒーのほのかな甘みと少々のカフェインが僕たち兵庫縦断チャレンジライダーの元気を与えるのだ。
朝4時に剃った髭が早くも伸び始めているが気にしない。成長期だな。
福崎駅で妖怪を愛でる
寺前駅から次の休憩場所を福崎駅に定める。
距離的にはそんなに遠くないのだけど、だんだん気温も上がって飲む水の量も多くなって、心なしかトイレも近くなっている。
正直、寺前駅から福崎駅はGARMINのナビを見ながらうろ覚えの道を走ったので記憶があまりない。
道路工事をしてたなぁ〜くらいは覚えている。
福崎駅でコーラをぐい飲みしたい気分になって飲んでみたが、半分しか喉を通らなかった。
もったい何ので、池ちゃんにリリースした。
これで池ちゃんと濃厚接触。おっさん同士の間接…。
やめておこう。
と、話は変わって、福崎駅まえに円筒の水槽があり、そこから時間になるとカッパが出てくるのだけど、待てど暮らせど出てこないので、さっさと出発した。
国道312号線をひた走る
ここからは国道312号線をひた走る。
池ちゃんのナビを頼りに走るのだが、朝は凄い車が多い!できるだけ路肩に寄って車に抜いてもらう。
でも、砥堀をすぎると2車線になるのでとっても安全に走れました。大きな道路のほうが実は安全に走れるんだなと思いました。
路肩の少ない片側1車線より、大通りの片側2車線道路の方が安全です。
しばらく走ると見えて来ました。
国宝姫路城!
無事姫路城に到着
なんとか姫路城まで到着です。
写真を撮ろうと、あたりを見渡すと一人のご老人がこちらへ歩いてくる。
写真を撮るのをお願いすると、快く引き受けてくれて撮ってくれた。
ただスマホを扱うのが初めてらしく、どう撮っていいかわからないと。
まぁ、なんとか撮影完了。
国宝姫路城がバッチリ写ってる。池ちゃんは国宝をガードしてポージング。
きっと電磁波から種を守ってるんだな。
さて、ここが目的地じゃないので先を急ごう。
飾磨港の埠頭を目指して
ここからはさっぱり道がわからない、Ride with GPSで線を引いてくれた池ちゃんを頼りに走る。
走る…。
走る……。
なんか川沿いのすごい道を走ってる。
写真の道はまだ走りやすい。
走ってると、大きな郵便局が見えて来て、イオンのリバーシティーも見えて来た。
若かりし頃はここによく来たなぁ〜。
とっても懐かしい。当時は大きな商業施設ってここくらいだったから。
今は近場にも結構できたので便利になったと思いをはせる。
まぁ、それなりに歳をとったと言うことだな。
飾磨公園到着
この飾磨港埠頭の先の公園がゴールだったのだが、ついてみてPの駐車場に到着すると、木が鬱蒼としててゴミが至る所に。
なぜか車が二台止まってて、これが公園か?みたいな雰囲気だったので先の海が見えるところまで行ってみた。
目的を果たした!
朝、気比の浜に向かい、ここまで143km。
通常のロングライドならこれで終わり。だけど帰らなきゃいかんのです。
ここから八鹿まで残り91km。豊岡まで105km
ロングライドドーピングとでも言いましょうか?
残り105kmとわかって二人はとても安堵しました。
やった!残りたった105kmだ!100kmほどだなぁ〜。
余裕!
そんなわけない。冷静に考えるとあと100km走るんです。
単純に考えて時速28kmで走っても3時間半。
休憩入れたら5時間弱。あと半日自転車こぐわけです。
暑さで頭が沸き上がった二人なのでした。
お昼ご飯は姫路城近くか国道沿いで
お腹もそこそこ空いて来て、お昼ご飯を食べようと言うことになりました。
姫路城の近くか、国道沿いにたくさんあった食べ物やさんに入ろう!って言いながら頭の中はご飯食べたいモードで走りました。
飾磨港から姫路城までは市街地区間を走るので、信号でのストップandゴーで結構疲れます。
そして止まると暑さで苦しくなるのです。
まだ暑くても走ってる方が風があって耐えれます。
池ちゃんナビによると、姫路城の西をかすめて走るのですが、ナビはなかなかマニアックな道を要求して来ます。
車だったら絶対違うルートを探しますが、自転車だからおかしいと思っても行ってしまいます。
池ちゃんは「こんな感じですかね〜。あれ?凄いところ通りますね〜」とか言いながら訳わからん道をズイズイ進んでいく。
すると、姫路城の北の堀沿いを走るルートにでました。
なかなか、気持ち良い道です。
そして、北堀を抜けて、北上していきます。
しばらく走れば国道沿いで食べ物屋さんは選び放題だ!と意気揚々と走っていきます。
走って、走って…
走って、走って…
国道?
国道は?
あれ?池ちゃん?
「あれ〜?義本さん!国道は一本東でした!これ国道の食べ物屋さん通り過ぎてますねぇ〜」(ニッコリ)
そんな笑顔で…
そう、帰りは車通りが少ない道を設定してくれていたので、大きな国道は外れて走ってたのです。
なんとか国道に戻って、中華料理屋さんに入りました。
フェンスに自転車をワイヤーロックでくくりつけ、自転車が見えるせきに座ります。
僕は冷やし中華を池ちゃんはホルモンラーメン天津飯セットを頼みました。
僕は熱にうなされて食べる元気もないのに、池ちゃんはスタミナ満点のホルモンラーメンと天津飯。
胃袋の丈夫さはレスラー並みです。
ホルモンラーメンは見ているだけで胸が一杯になります。
煮えたぎった味噌汁に麺を沈め辛味調味料とホルモンで蓋をしたような見事な出来栄えです。
池ちゃんは美味しそうにたいらげます。天津飯はカレー味だと言って喜んでました。
僕は冷麺をサッと食べ終わり、池ちゃんの食事を観賞させていただきました。
見てるだけでお腹が満たされます。
この人、本当によく食べるわ!
中華料理屋さんの冷房とお冷やで体をしっかり冷やし、池ちゃんはホルモンラーメンで肉体に火をつけ、帰り道のペダリングに勢いをつけます。
外に出て自転車の準備をすると、もう、うだるような暑さが容赦無く僕たち二人のやる気と体力を奪っていくのでした。
すぐ近くのファミリーマートで水とスポーツドリンクを調達し。僕は補給用のジェルとアイスクリームのクーリッシュを買います。
クーリッシュはウイダーインゼリーみたいな容器に入っているアイスなので、絞り出しながら食べれて、蓋をしておけるので背中のポケットに入れておくとひんやり体を冷やしてくれます。
福崎駅までもう少し!
途中、漕ぎながらアイスクリームが食べたくなって、背中のクーリッシュをつかみました。
片手で蓋を開けた瞬間、溶けたバニラアイスが勢いよく飛び出しました!
その白濁液は僕の股と顔を直撃。
さながらアダルトビデオのワンシーンのような…
手についたアイスはチュッと舐めておきました。
おいちい。
福崎駅で妖怪のお出迎え
行きでは見ることのできなかった、カッパの妖怪。帰りはちょうど出て来ました。大きな泡がボコボコ〜っと湧き上がり下からカッパが現れます。
知らない人が見たら腰抜かすよな!
水車に癒されて
福崎駅からしばらく北上すると、新野と言う駅がある。
ここには以前たくさんの水車があったようで、現在でも技術を受け継いで水車のある風景を存続させている。
この水車、見てるだけでも楽しいです。
水車が水路の水を汲み上げて田んぼに水を流し込みます。
よくできてるなぁ〜と回る水車を見続けていました。
水路に入って体を冷やしたい衝動に駆られましたが、ここはぐっと我慢してグローブを外して手だけつけてみます。
冷んやり?かと思いきやそんなに冷たくありませんでした。
でも、流れる水は気持ちいい。
生野峠を越えて但馬へ
水車の先の寺前駅近くの自販機で冷たい缶コーヒを飲み、生野峠を目指して登っていきます。
帰りは銀の馬車道を走って帰りました。
途中の踏切を渡ったらもう少しだったような?
池ちゃんに確認すると「確かもうすぐ分岐で銀の馬車道だったはずです!」と自信満々!
これまで、池ちゃんに「その角を曲がれば頂上です!」「もうすぐ坂は終わります!」とか言って全く頂上は見えなかった過去があるので、今回もサイクリストあるあるの「もうすぐ詐欺」だなと思いながら半分信じて自転車を漕ぎ続けました。
すると、今回は本当に分岐がすぐそこにあったのです。
疲れている時の池ちゃんの嗅覚は素晴らしい!
ここは日陰でとても走りやすかったです。
日が当たらないので、涼しく走ることができました。
薄暗い道なので獣が出ないか心配でしたが、無事通過。
生野峠からラストスパート
行きと同じように生野のローソンで休憩し帰り道も同じ道を走って帰りました。
もう、振り返っても何話したか覚えてません。ただスピードだけは35kmくらいで走ってたと思います。
生野からはずっと下基調の平坦道路だから、少し踏めばスピードが上がります。
そして、やっとのことで到着しました。
ゴール!
やっとの思いでゴールしました。
朝4時45分スタートし日本海を目指し、折り返して飾磨港で瀬戸内海を見て帰って来ました。
経過時間:12時間25分
自転車での移動時間:8時間42分
平均スピード:28.3km
獲得標高:938m
走行距離:247.93km
こうして実際に走ったところをGPSの軌跡で見ると本当に兵庫県縦断したんだなと思いました。
なかなか楽しい旅でした。
朝暗いうちに出発して夕方5時の明るい時間に帰れたこと、無事故で帰ってこれたのは良かったです。
次はどこに行こうかなぁ〜
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