努力は報われるのか?

心の話 生き方, 読書

先日、ある一冊の本がふと目に止まった。

陸上競技で400mハードルの選手だった為末大選手の「諦める力」という本。

表紙に「勝てないのは努力が足りないからじゃない」帯に「耐える人生か。選ぶ人生か。」と書いてあります。

これだけでも読んでみる欲求に駆られます。なかなか上手いコピーライターがこの帯を書いたんだなと思いました。

 為末さんは、当初100mの選手だったそうです。全国大会でも決勝に残るような選手だったにもかかわらず18歳の時に400mと400mハードルに転向しています。その後世界大会で銅メダルを取ることになるのです。

100mを続けていてはメダルを取ることはできなかったが種目を変えることでメダリストになれた。

できないのは努力が足りないからじゃなくて、自分にあったことで努力を続けてきたかどうかと言っています。

「やればできる」

「夢は叶う」

「君には才能がある」

と指導者や大人たちは子供たちに言いますが、本当はそうではなく、いかに自分に合う種目や競技、フィールドで楽しみながら物事に取り組むか、に早く気づかせてやることも大切だと感じました。

また著書の中で、人間は物心ついた時にはすでに剪定がある程度終わっていて、自分の意思で自分が何に特化するかを選ぶことができない。いざ人生を選ぼうと言う時にはある程度枠組みが決まっている。

本当は生まれた時から無限の可能性なんてない。

可能性が絞られていくことで、人は何をすべきか知ることができる。と書かれている。

甲子園に出場したからと言って全員プロ野球選手になれるわけではなく、サッカーをしている子供達が全員Jリーガーになれるわけじゃない。

やればできる、夢は叶う、努力は実を結ぶと言うけど、やってもなれない物も多くある。

どちらかといえば努力しても叶わないものの方が多い。

ただ、「好きだからやる」は意味が違います。

下手でも、上達しなくても好きだから取り組んでいけばある程度のところまでは上達するし、取り組むのが好きと言うなら続けて楽しめばいいのです。

為末さんは著書の中で「世の中にインパクトを残すほどの結果を出すのなら」と言う視点で書いておられますので、上りつめるには自分に合う、自分にふさわしいフィールドを見つけることが大事なんだと思いました。

そう考えると、学校で学ぶいろんな分野の勉強も好きな教科は楽しみながら伸ばし、苦手な分野はまぁできなくても仕方がないから、作業だと思って取り組んでもいいんじゃないかと僕は思います。

我が家の娘達には宿題はして行けと言いました。

テスト勉強もやるべきことはしておけ。と。やらずして最悪な点数取るのと、やってみたけどできなかったは天と地ほどの差がありますので。

一生懸命してたけど恐ろしい点数取って帰ってきた時はさすがに笑いましたけどね。

その後それぞれ好きな事を見つけて今生きてくれています。

これからまたやりたい事が変わってもいいし、何してもいいから、自分が努力と思わないけど人から見たらムッチャ取り組んでるやん!って事を見つけて欲しいなと思います。

「諦める力」一度お読みください!人生感が変わる一冊になるかもしれませんよ!少なくとも僕は「努力」や「頑張る」、「才能」などと言われる言葉の感じ方が大きく変わりました。

自分の適性を考えるいい機会になると思います。

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